SERVICES
技術・サービス
【板鍛造プレスによる工法転換】切削加工品をプレス化し、切削同等の寸法精度で量産コストを低減
LINEX PRECISION (THAILAND) CO., LTD.は、金属板材を用いた板鍛造プレス部品の開発提案・調達・供給を行っています。
切削加工品の図面や要求仕様をもとに、冷間鍛造技術を活用した板材プレス工法への転換を検討します。材質、板厚、形状、必要精度、生産数量に応じて金型構造と成形工程を組み立て、試作検証から量産立ち上げ、継続供給まで対応します。
目次
- 切削加工から板鍛造プレスへ転換するメリット
- 板鍛造プレスの対応素材・サイズ・加工例
- 切削工程の削減を可能にする精密成形
- 設計VE提案から量産供給までの支援体制
- よくある質問
切削加工から板鍛造プレスへ転換するメリット
量産部品を切削加工で製造する場合、削り代が多いほど材料費と加工時間が増え、部品単価を下げにくくなります。
板鍛造プレスは、金属板材に圧力を加え、金型内で材料を塑性流動させて立体形状を成形する工法です。切削加工と比べて切り屑の発生を抑えられるため、材料歩留まりの改善が期待できます。
また、金型を用いた連続加工により、形状や数量などの条件が合えば、部品1点あたりの加工時間と製造コストを低減できます。
板鍛造プレスでは初期費用として金型費が必要です。リネックスでは、現行の切削加工費、材料費、生産数量、予定生産期間、金型費を比較し、コストメリットを確認したうえで工法転換を提案します。
材料流動を活かした強度設計
またLINEX PRECISIONでは、絞り加工を組み合わせ、部位ごとに板厚を調整する成形にも対応しています。
例えば、強度が必要な部分へ材料を移動させて肉厚を確保し、負荷が比較的小さい部位を減肉することで、必要強度を考慮しながら部品全体の軽量化を図ります。
ただし、機械的強度や疲労強度は、材質、形状、成形条件、熱処理、表面処理、使用条件によって異なります。必要に応じて試作品を製作し、寸法確認を行います。
板鍛造プレスの対応素材・サイズ・加工例
対応仕様
項目 | 対応内容 |
対応素材 | SPHC、SPCC、SAPH440、SCM415、S45C、S22CB、SK85、SUS304、SUS430、C1020、C2600、C2680など |
最大板厚 | 最大8mmまで |
成形サイズ | □80またはφ80程度まで |
対応形状 | 凹凸形状、段差形状、ギヤ形状、微細溝、絞り形状、部分増肉、部分減肉など |
対応工法 | 板鍛造プレス、冷間鍛造要素を取り入れたプレス成形、プレスと切削を組み合わせた複合工法 |
対応可否は、材質、板厚、加工面積、形状、必要精度、生産数量によって異なります。図面や3Dデータを確認したうえで、金型構造、工程数、使用設備を検討します。
ギヤ成形
インボリュート歯車、ラックギヤなどの複雑なギヤ形状を、板材から直接成形します。
加工例:
- 材質:SAPH440
- 板厚:5.0mm
- ギヤ高さ:2.5mm
- ギヤモジュール:1.0
形状や要求精度によっては、追加切削工程を削減し、量産時の加工時間を短縮できます。
格子溝成形
摺動面の油溝や潤滑保持用の微細パターンを、金型によって直接成形します。
加工例:
- 材質:SK85
- 格子ピッチ:0.3mm
- 格子溝幅:0.04mm
- 格子溝深さ:0.015mm(15μm)
微細溝をプレス工程で成形することで、切削やエッチングなどの追加工程を削減できる可能性があります。
切削工程の削減を可能にする精密成形
一般的な板金プレスでは、打抜き部分にダレ、破断面、バリが発生するため、切削加工品と同等の端面形状や寸法精度を得ることが難しい場合があります。
板鍛造プレスでは、冷間鍛造の圧縮成形要素を金型と工程に取り入れ、材料を金型内で拘束しながら成形します。これにより、局部的な厚肉形状、精密な凹凸形状、平滑なせん断面などを成形できます。
形状と公差条件によっては、切削加工や研削加工で仕上げていた部分をプレス工程内で直接成形し、追加の機械加工を削減または省略することが可能です。
工法転換の検討では、主に次の条件を確認します。
- 必要寸法と公差
- 平面度、同軸度、真円度などの幾何公差
- せん断面や外観の要求
- 材質、硬度、板厚
- 熱処理や表面処理の有無
- 生産数量と目標コスト
すべての切削加工品をプレスのみで完成できるわけではないため、必要精度や形状に応じて、プレス成形後に必要な部分だけを切削する複合工法も提案します。
設計VE提案から量産供給までの支援体制
切削加工品を板鍛造プレスへ転換するには、加工方法を変更するだけでなく、プレス成形に適した形状、寸法基準、材料、工程へ設計を見直す必要があります。
LINEX PRECISION (THAILAND) CO., LTD.では、日本人技術者が現行図面や要求仕様を確認し、次の業務を支援します。
- 板鍛造プレス化の成立性検討
- プレス成形に適した形状変更のVE提案
- 材料、板厚、熱処理、表面処理の検討
- 金型構造と成形工程の検討
- 金型費を含めたコスト比較
- 試作品の製作、測定
- 量産工程と検査方法の設定
- 量産立ち上げと継続供給
日本側の設計部門とタイ側の購買・製造部門との間で、図面の意図、検査方法、品質要求を日本語で直接確認することも可能です。
※本加工技術は、高度なプレス金型技術を持つ協力先(シンメー工業株式会社)との連携により提供しています。
よくある質問
Q1:切削加工品を板鍛造プレスへ切り替えられるか、どのように判断しますか?
A1 : 現行図面や3Dデータ、材質、必要精度、生産数量、現在の加工工程を確認します。
そのうえで、板材から成形可能な形状か、必要な材料流動を確保できるか、追加切削を削減できるか、金型費を含めてコストメリットが見込めるかを検討します。
形状変更が必要な場合は、製品機能を維持しながらプレス成形しやすくするVE提案を行います。
Q2:切削加工品と同等の寸法精度を得られますか?
A2 : 冷間鍛造の要素を取り入れ、材料を金型内で拘束しながら成形することで、一般的な板金プレスよりも高い寸法精度や平滑なせん断面を狙えます。
ただし、対応可能な精度は、材質、板厚、形状、金型構造、測定箇所によって異なります。図面を確認し、プレスのみで完成できる部分と追加切削が必要な部分を整理します。
Q3:どの程度の数量からコストメリットが出ますか?
A3 : 損益分岐となる数量は、現行の切削加工費、材料費、金型費、プレス工程数、二次加工の有無によって異なります。
年間使用数や予定生産期間を確認し、切削加工を継続した場合と板鍛造プレスへ切り替えた場合の総費用を比較します。
Q4:試作段階から相談できますか?
A4 : はい。現行図面や構想段階の3Dデータをもとに、工法転換の成立性を検討できます。
形状、材料、必要公差、金型構造、試作方法、評価項目を整理し、試作から量産立ち上げまで支援します。
※詳細をご希望の方は、ページ下のフォームよりお問い合わせください。
会社情報
工業用ねじ・締結部品 / 精密金属成形部品 / 特殊射出成形・鋳造成形部品
LINEX PRECISIONは、ボルト・ナットなどのJIS規格品に加え、切削品をはじめとする図面品まで幅広く取り扱う、機械要素部品の専門商社です。 商社ならではの柔軟な発想と、特定の加工方法にとらわれない提案力を強みに、お客様の用途や課題に応じて、あらゆる加工方法の中から最適な製品をご提案いたします。 また、ねじ締結のプロフェッショナルとして、組立作業で発生するねじ山の破損、空転、緩み、カムアウ ...
CONTACT
お問い合わせ