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技術・サービス
高周波用リッツ線コイルの自動はんだ・端末加工|被膜残りを防ぐ多方向浸漬技術
株式会社プロネックは、タイ国内で高周波用リッツ線コイルの自動はんだ付けおよび端末加工を受託しています。テトロン被覆リッツ線や極細線など、さまざまな線材に対応し、試作から月産20万個以上の自動量産まで一貫して支援します。
目次
- テトロン被覆残りやはんだボールの付着を防ぐ多方向浸漬・二段階はんだプロセス
- 切断面の変形と寸法超過を防ぐ専用治具・自動端末カット技術
- タイ国内における一貫生産・品質管理体制
- 試作から量産移行までのご相談プロセス
- よくあるご質問 (FAQ)
■ テトロン被覆残りやはんだボールの付着を防ぐ多方向浸漬・二段階はんだプロセス
高周波特性に優れたリッツ線コイルの製造では、テトロンと呼ばれるポリエステル繊維の被覆を熱で除去しながら、導体にはんだ付けを行います。
この工程では、被覆を十分に除去できず、引き出し線上に残ってしまう「被覆残り」や、飛散したはんだが意図しない箇所に付着する「はんだボール」が発生することがあります。
プロネックでは、コイルの引き出し線を自動はんだ槽へ浸漬する際、単純に上下させるだけでなく、槽内で複数の方向へ動かす多方向浸漬技術を採用しています。
さらに、はんだ付け工程を次の2段階に分けて管理しています。
- 1回目:テトロン被覆を熱で溶かし、導体表面から除去する
- 2回目:露出した導体へはんだを付着させる
多方向から熱とはんだを作用させ、処理を2段階に分けることで、溶融した被覆を引き出し線上に残りにくくし、はんだと金属導体を安定して接合します。
また、自動はんだ装置には、はんだボールの飛散を抑えるカバーを設けています。不要な箇所への付着を防ぎ、基板実装後の短絡や導通不良のリスク低減につなげます。
工程を自動化することで、作業者による品質のばらつきを抑え、高周波用途で求められる電気特性と耐久性を備えたコイルを安定して生産します。
■ 切断面の変形と寸法超過を防ぐ専用治具・自動端末カット技術
複数の細い導線を撚り合わせたリッツ線は、巻線後の端末を手作業で切断すると、ニッパーの圧力によって切断部が押し潰され、楕円状に変形することがあります。
端末部が変形すると、指定された外径や寸法公差を超える可能性があります。特に実装スペースが限られている精密機器では、後工程での組み込みに影響するおそれがあります。
プロネックでは、コイルの引き出し線を所定の長さで保持する専用治具と、エアニッパーを組み合わせた自動カット設備を導入しています。
作業者がコイルを治具へセットして装置を起動すると、ニッパーが指定位置まで自動で移動し、設定された条件で端末を切断します。
専用治具で線材の根元を保持した状態で切断するため、リッツ線の撚り構造に不要な負荷が加わりにくく、切断面の変形を抑えられます。
また、切断位置を機械的に管理することで、作業者の熟練度による切断長さのばらつきを低減します。端末部の変形や寸法公差外れを防ぎ、基板実装やハウジングへの組み込みを円滑に行える状態に仕上げます。
■ タイ国内における一貫生産・品質管理体制
巻線、はんだ付け、端末カット、特性検査をそれぞれ異なるサプライヤーへ発注すると、工程間の輸送による破損や品質のばらつきが発生する可能性があります。
また、不具合が発生した際に、原因の特定や工程の改善に時間を要することもあります。
プロネックでは、以下の工程をタイ国内の自社工場で一貫して行っています。
- ボビン成形
- 自社製巻線機による精密巻線
- 自動はんだ装置による多方向浸漬
- 自動端末カット
- 抵抗試験
- 耐電圧試験
- 絶縁抵抗試験
- インパルス試験
各種測定データは、自動測定ソフトウェア「QCプロ」を使用して記録・計算・解析し、一元管理します。
製造から検査までを一つの工場内で行うことで、工程間の移動や仕掛品の保管を減らし、輸送中の破損リスクを抑えます。また、測定結果の転記ミスや目視確認による見落としの防止にもつながります。
不具合が発生した場合には、保存された製造・検査データをもとに、対象ロットや関連工程を速やかに確認できます。
タイ国内で製造と調達を完結させながら、統一された品質管理基準に基づくコイル製品を安定して供給します。
■ 試作から量産移行までのご相談プロセス
高周波用リッツ線コイルを新規開発する場合や、日本からタイへ生産を移管する場合は、製品仕様だけでなく、自動化設備への適合性も事前に検証する必要があります。
量産方法を十分に検討せずに試作を進めると、量産移行時に設計変更や治具の作り直しが必要となり、立ち上げの遅延や追加費用が発生する可能性があります。
プロネックでは、お客様から提供された図面、仕様書、開発段階の構想などをもとに、タイ拠点に常駐する日本人担当者が技術的なご相談に対応します。
試作サンプルを製作するだけでなく、月産20万個以上の量産を想定し、次のような検討を初期段階から並行して進めます。
- 自動はんだ付け用の専用治具設計
- 多軸巻線機を使用した量産工程の検討
- 自動端末カットへの適合性確認
- 量産時の検査方法と管理項目の設定
- 必要な設備・治具費用の算出
また、はんだ付け時の熱や物理的な負荷を考慮し、端子部へのツイスト処理など、量産性を高めるための工法も提案します。
開発初期から量産工程を見据えて製品形状や加工条件を検討することで、量産移行時に発生する設計変更を抑え、立ち上げ期間の短縮につなげます。
自動化に必要な専用治具などの初期費用についても事前に提示し、製品数量や仕様に適した量産体制の構築を支援します。
■ よくあるご質問 (FAQ)
Q1:図面や仕様書だけでも相談できますか?
A1:はい、可能です。お客様から提供された図面や仕様書に基づき、巻線、はんだ付け、端末加工、組み立てまで対応します。
設計段階における工法の提案や、量産化に向けた加工条件についてもご相談いただけます。
Q2:自動はんだ・端末加工に適した生産数量はどのくらいですか?
A2:自動はんだ装置や自動カット設備は、月産20万個以上の量産において、コストと品質の安定性の両面で効果を発揮しやすくなります。
これを下回る生産数量では、専用治具の製作費などの初期費用により、条件によっては自動化の費用対効果が得られにくい場合があります。
生産数量、製品仕様、量産計画を確認したうえで、適した加工方法をご提案します。
Q3:材料の支給とプロネックによる調達の両方に対応していますか?
A3:はい、どちらにも対応しています。お客様から支給された電線を加工する受託加工のほか、テトロン被覆リッツ線や極細線などをプロネックが調達し、巻線から製造する一貫生産も可能です。
タイ国内外の電線メーカーを含め、製品仕様や生産数量に適した調達方法についてもご相談いただけます。
※詳細については、本記事に添付されている資料をダウンロードしていただくか、下記のフォームからお問い合わせください。
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