SERVICES
技術・サービス
特殊金属(Ti、Zr、Nb、Ta)の加工・溶接|過酷な腐食環境に耐える化学機器の製作
SPF (THAILAND) CO., LTD.は、タイおよびアセアン地域において、過酷な腐食環境に耐える特殊金属(チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル)を用いた化学機器・電極の輸入販売および設計コンサルティングを受託しています。日本本社の高度な溶接・加工技術に基づき、確実な長寿命化設計を提案します。
目次
- 活性金属の加工に求められる高度な溶接技術
- 日本本社による特殊金属製品の製造・品質管理
- コスト低減に貢献するSun-Z-Rクラッド技術
- 化学プラント・表面処理設備向け対応製品
- 溶接割れ・剥離トラブルへのリプレイス提案
- よくある質問(FAQ)
■ 活性金属の加工に求められる高度な溶接技術
チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタルといった特殊金属は、特定の腐食環境において優れた耐久性を発揮します。一方で、これらの金属は「活性金属」や「難加工材」に分類され、加工や溶接には高度な技術が求められます。
特に溶接時には、高温になった金属が空気中の酸素や窒素と反応しやすく、溶接部が脆くなる「脆化」が発生するおそれがあります。不適切な方法で溶接された特殊金属機器は、強度低下や微細なクラックの原因となり、稼働後に腐食液の漏れなどのトラブルにつながる場合があります。
当社では、こうした素材特性を踏まえ、大気との接触を抑える溶接管理や、切削・曲げ加工時の加工硬化への配慮など、使用環境に応じた設計・仕様選定を行います。これにより、高温・強酸環境や振動・圧力負荷がかかる条件下でも、安定して使用できる化学機器の導入を支援します。
■ 日本本社による特殊金属製品の製造・品質管理
特殊金属の溶接では、溶着金属とその周辺の熱影響部を適切に不活性ガス、主にアルゴンガスでシールドし、大気との接触を抑えることが重要です。そのためには、専用の溶接治具、バックシールド技術、溶接部の酸化状態を確認する品質管理基準が欠かせません。
タイ国内の一般的な鉄工所や汎用金属加工メーカーでは、このような特殊金属専用の設備環境や品質管理体制を維持することが難しい場合があります。
このため、当社が取り扱う特殊金属電極および耐食化学機器は、難加工材の加工実績と専用設備を有する日本本社にて設計・製造を行っています。管理された工場環境のもと、特殊金属の溶接に精通した技術者が一品ずつ接合・検査を行い、溶接欠陥のリスク低減に努めています。
これにより、タイやASEAN地域のプラントにおいても、日本本社の技術に基づいた高い信頼性を持つ設備を導入いただけます。
■ コスト低減に貢献するSun-Z-Rクラッド技術
耐食性能を高めるために特殊金属を採用する際、大きな課題となるのが材料コストです。チタン、タンタル、ジルコニウムなどは高価な材料であり、機器全体を肉厚のソリッド材で製作すると、イニシャルコストが大きくなる場合があります。
当社ではこの課題に対し、鉄の表面に薄板の特殊金属を圧着・接合する、日本本社独自の「Sun-Z-Rクラッド技術」を活用しています。
強度が求められる構造部はスチールで確保し、薬品や腐食液に接触する内面・表面にのみ、必要な厚みの特殊金属をクラッドまたはライニングします。これにより、特殊金属の使用量を抑えながら、耐食性と構造強度の両立を図ることができます。
Sun-Z-Rクラッド技術は、設備投資コストの低減に加え、過酷な腐食環境に対応する化学機器の長寿命化にも貢献します。
■ 化学プラント・表面処理設備向け対応製品
当社では、化学プロセスや表面処理設備で使用される各種特殊金属製品に対応しています。使用条件の温度、圧力、液組成、寸法に合わせて、オーダーメイドで設計・製造を行います。
仕様・対象金属材料テーブル
対象金属材料 | 主な加工例 / 製品構造 | 機械的特徴 |
チタン(Ti) | 白金(Pt)コーティング電極、電極バスケット、液中ブスバー、耐食熱交換器、配管、槽、濃縮器 | 軽量かつ優れた比強度、優れた耐食クラッド加工性 |
ジルコニウム(Zr) | 高温強酸環境向け熱交換器、化学プロセス容器 | 鉄へのSun-Z-Rクラッド接合、優れた熱伝導性と耐食性の維持 |
ニオブ(Nb) | 特殊電極用シールド部材、高電気導電複合部品 | 異種金属との一体成形クラッド、極めて高い融点と電気化学的安定性 |
タンタル(Ta) | 極限環境向け熱交換器用チューブ、タンク内面ライニング | 鉄構造へのタンタル貼り付け工法、極めて優れた展延性と極高耐食性 |
※詳細をお知りになりたい方は資料をダウンロードされるか、下記のフォームよりお問合せください
■ 溶接割れ・剥離トラブルへのリプレイス提案
特殊金属機器を導入したものの、「数か月で溶接部近傍から液漏れが発生した」「クラッド部分のライニングシートが剥離し、内部の鉄が腐食してしまった」といったトラブルのご相談をいただくことがあります。
こうした不具合は、溶接時のシールド管理不足による酸化・窒化、または熱歪みへの配慮不足など、設計・加工上の要因によって発生するケースがあります。
当社では、他社製機器で発生した不具合品の現物を確認し、破損原因を特定した上で、適切なリプレイス設計をご提案します。溶接部への応力集中を抑える構造への変更や、使用環境に適した特殊金属・クラッド構造の採用により、同様の不具合を繰り返さない仕様への更新を支援します。
また、既存プラントの配管位置や取り付けスペースを活かした設計にも対応し、設備改造の負担を抑えながら、より長寿命な仕様への置き換えを目指します。
■ よくある質問(FAQ)
Q1:ステンレス(SUS316Lなど)や一般金属では耐えられない強酸・高温環境があります。特殊金属の溶接構造を採用する場合、何に注意すればよいですか?
A1:チタンやタンタルなどの活性金属は、溶接時に大気が混入すると溶接部が脆くなり、稼働時の圧力や熱サイクルによって割れが発生するおそれがあります。
そのため、一般鋼材と同じ方法での現場溶接や、適切なクリーン環境・シールドガス管理が行われていない工場での加工は避けることが重要です。当社の製品は、クリーンな環境と専用シールド治具を備えた日本本社工場で、品質管理のもと製造しています。これにより、溶接部の脆化による液漏れトラブルのリスク低減に貢献します。
Q2:特殊金属のSun-Z-Rクラッドやライニング構造は、温度変化による剥離の心配はありませんか?
A2:異なる金属同士を圧着・ライニングする場合、金属ごとの熱膨張率の違いによって熱歪みが発生し、接合部に負荷がかかることがあります。
当社のSun-Z-Rクラッド技術およびライニング工法では、熱膨張差による応力を考慮し、貼り合わせ方法や取り付け構造に反映しています。これにより、高温・低温が繰り返される熱サイクル環境下でも、剥離リスクを抑えた安定した構造を実現します。
Q3:設計から製造、タイへの納品・アフターフォローはどのような体制で行われますか?
A3:設計段階では、タイ現地法人であるSPF (THAILAND) CO., LTD.の日本人技術者および現地スタッフが、お客様の工場を訪問、またはオンラインにて、取り合い寸法や使用条件を詳しく確認します。
その後、日本本社(愛知県名古屋市)が高度な加工・溶接設備を用いて、化学機器や電極を精密に製造します。完成した製品は、タイ現地法人が輸入通関や必要に応じたBOI免税手続きに対応し、お客様の工場へお届けします。
納品後にトラブルや確認事項が発生した場合も、タイ国内の営業・技術スタッフが現地対応を行い、日本本社と連携しながらサポートします。海外拠点でも安心してご使用いただける体制を整えています。
※詳細をお知りになりたい方は、資料をダウンロードいただくか、下記フォームよりお問い合わせください。
PICKUP
技術・サービスCONTACT
お問い合わせ